聖書と歴史の学習館

神は数理的な存在

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神は数理的な存在

人間からみた神に対するイメージとして、「全知全能の存在」、「愛なる存在」、「唯一なる存在」… などと表現されます。その中に「数理的な存在」という表現もあります。被造世界には、数理性があるため、創造主たる神にも数理性があると考えられるからです。

古代ギリシャの数学者・哲学者であるピタゴラスは
「Number rules the universe」
と主張しました。「この世界は数により支配されている」、「数が宇宙を支配(規定)している」、「万物の根源は数である」などと訳されます。

ピタゴラスの言葉が示しているように、すべての存在には、数理性があり、科学で扱う事象は、数理的に説明がなされています。


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身の回りに潜在する数理性

私たちの身の回りにも多くの数が存在しています。身体の体温や心拍数。環境を測定する気温や湿度。家電や電子機器も数で制御されていますし、コンピュータは、0と1の二つの数の組み合わせで動作しています。また、経済活動も数が不可欠です。

これらは、見かけ上、人間が後から「数」をあてはめ、人間が考えたしくみのように思えるかも知れませんが、万物には、もともと数理性が潜在しているからこそ、数をあてはめることができるのです。

芸術などの作品は、その作者の見えない稟性(ひんせい)が作品の中に表れます。これと同じように、 神は数理的な存在であるがゆえに、神が創造された被造世界も数理的に創造されているのです。あるいは、被造世界に数理性が見られるから、創造主たる神にも数理性があるともいえるでしょう。