終末にはエデンの園が準備される

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終末を迎えた現代

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終末には文明が発達する

ところで、メシヤであるイエス・キリストが現れる前、紀元前5世紀頃、ギリシャ文明はエーゲ海を中心に最盛期を迎えました。ローマも紀元前後に最盛期を迎え、パックス・ロマーナ(ローマの平和)と呼ばれる時代を迎えていました。そして、「すべての道はローマに通ず」といわれるほど、大発展を遂げました。つまり、紀元前5世紀頃から終末かけて、文明が急速に発達していったのです。

そして、今から5世紀ほど前、ルネサンスが起こりました。ルネサンスとは「再生」や「復活」を意味する言葉で、古代ローマ・ギリシアの文明を再生・復活しようという運動です。その後、18世紀後半に、産業革命が起こり、急速に現代の文明が発展してきました。

※ドイツの歴史家ランケ(1795.12.21-1886.5.23)は「いっさいの古代史は、いわば一つの湖に注ぐ流れとなってローマに注ぎ、近世史の全体はふたたびローマ史のなかから流れ出た」といっています。つまり、ローマの文明がルネサンス期に再生・復活し、現代の文明が開花しているということです。


終末にはエデンの園が準備される

人類始祖であるアダムとエバが創造されたとき、神は彼らのためにエデンの園を準備しました。終末は、「堕落した人間が本然の人間に復帰されるとき」であり、「人間が再創造されるとき」といえます。神はアダムとエバを創造されたときと同じように、人間の再創造されるときにも、神はエデンの園を準備されるのです。それが文明の急速な発展という形になって現れているといえるのではないでしょうか。

アダムとエバのときを古代メソポタミア文明と考えると、イエスのときが、ギリシャ・ローマの文明、そして再臨主を迎える現代も文明が急速に発達しています。

「終末には文明が急速に発展する」のイメージ図

文明の発展という観点から歴史をみると、歴史上には3つのピークがある

このような文明の発展という観点からも、イエスの時代と類似点が見られ、今が再臨のメシヤを迎える時期であることが推測されます。

※文明(特に科学)は徐々に発達するのではなく、あるとき急速に発達します。例えば、現代を見ると、ライト兄弟が飛行機を飛ばしたのは20世紀初頭です。それから百年もしないうちに、ジェット機が飛び、スペースシャトルが飛び、人類は宇宙に行けるようになりました。通信分野でも、19世紀末に電話が発明され、数十年の間に、太平洋横断の海底ケーブル布設され、日本でも国際電話が繋がりました。20世紀末には、瞬く間に、インターネットが世界中に広がり、世界は通信網で繋がりました。


いちじくの木からこの譬を学びなさい。その枝が柔らかになり、葉が出るようになると、夏の近いことがわかる。

これは、弟子たちが、イエス・キリストに世の終わりについて質問したときに語られた内容の最後の部分です。

文明の発展の背景には、発明・発見があります。つまり、文明が発達する終末には、発明・発見が多く起こります。どの時代に生きた人も便利で豊かな生活をしたいと願ってきたはずです。そうであるならば、文明は時代とともに、徐々に発達してくるはずです。しかしながら、終末の時代になると、わずかな期間に急激に文明が発達します。まるで、冬の長い間、枯れているかのように見えたイチジクの木が、春の暖かい風が吹き付けると、急速に芽が青々と吹き出すことに喩えられるのではないでしょうか。

上記のとおり、終末にはエデンの園が準備されます。これは終末になると、神の霊が地上に注ぎ、人々が冴えるようになり、インスピレーションが起こり、多くの発明・発見がなされるかのように思えます。


〔参考・引用〕
世界平和統一家庭連合「原理講論」/倉原克直氏「終末論」