マティア イスカリオテのユダの後任 イエスの12弟子・12使徒

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マティア (イスカリオテのユダの後任)

マティア

マティアは、イエスの活動時間の多くを共にしていたことから、イスカリオテのユダの後任として、くじ引きで選出され、12使徒となりました。

「聖マティア」ピーテル・パウル・ルーベンス/1610~1612年<br />プラド美術館/スペイン

「聖マティア」ピーテル・パウル・ルーベンス/1610~1612年
プラド美術館/スペイン


使徒選考会

イスカリオテのユダはイエスを裏切り、後悔のあまり自殺をしてしまいました。12弟子(使徒)の欠員を補充(※)するため、使徒のリーダ的存在だったペトロは、使徒選考の会合を開きました。

※使徒が11人ではなく、12人でなければならない理由は、使徒たちがイスラエルの12部族になぞられているためといわれています。

エルサレムの宿屋の2階で行なわれたこの使徒選考会には、現役の11人の使徒をはじめ、婦人たちやイエスの母マリアを含めて、120人もの弟子たちが集まったといわれています。

ペトロは、イスカリオテのユダがイエスを裏切って自殺したいきさつを述べ、イエスの活動中(※)、イエスといつも一緒にいた弟子たちの中から新しい使徒を選び、主の復活の証人になるべきだと提案しました。そして選出されたのが、「ユスト・バルサバ」と「マティア」でした。

※イエスの活動中とは、洗礼者ヨハネの洗礼からイエスの昇天までの間のこと。


くじ引きの結果、マティアが選ばれる

そして、ペトロが候補者2人について祈ります。「すべての人の心をご存知である主よ、この2人のうちのどちらをお選びになったかを、お示しください。ユダが自分の行くべき所に行くために離れてしまった、使徒としての任務を継がせるためです」

そして、主の意思を聞くためにくじ引きが行なわれ、マティアが12使徒の仲間入りを果たしました。

現代では、くじ引きと言えば、軽率なイメージ(単なる確率や偶然、運などのイメージ)がありますが、ユダヤ教やキリスト教では、偶然はあり得ず、全ては神のコントロールによって起こると考えられていました。つまり、くじ引きの結果は神の判断であり、最善の結果であると見なされていました。使徒選考会に120人の弟子を集めながらも最後はくじ引きで選ばれるというのは、12弟子たちの信仰の厚さを物語っているといわれています。

ちなみに、イスラエル王国の初代王もくじ引きで選出され、サウルに決定しました。

そこで、主イエスがわたしたちと共に生活されていた間、つまり、ヨハネの洗礼のときから始まって、わたしたちを離れて天に上げられた日まで、いつも一緒にいた者の中からだれか一人が、わたしたちに加わって、主の復活の証人になるべきです。」
そこで人々は、バルサバと呼ばれ、ユストともいうヨセフと、マティアの二人を立てて、次のように祈った。「すべての人の心をご存じである主よ、この二人のうちのどちらをお選びになったかを、お示しください。ユダが自分の行くべき所に行くために離れてしまった、使徒としてのこの任務を継がせるためです。」
二人のことでくじを引くと、マティアに当たったので、この人が十一人の使徒の仲間に加えられることになった。

新約聖書/使徒言行録1章21節~26節
©日本聖書協会/旧約聖書 新共同訳

※マティアに関する記録は、上記の新約聖書中の使徒言行録1章の当該箇所のみです。


マティアの殉教

使徒となったマティアの活動等については「新約聖書」に記録されていません。伝承によれば、63年頃、エルサレムでユダヤ人によって石打ちの刑にあい、ローマ式に斧で斬首されたと伝えられています。

墓の上の聖マティアの像/ザンクト・マティアス修道院<br />ドイツ・トリーアの西部

墓の上の聖マティアの像/ザンクト・マティアス修道院
ドイツ・トリーアの西部



〔参考・引用〕
創元社「聖書人物記」/日本文芸社「人物でよくわかる聖書(森実与子著)」/株式会社カンゼン「聖書の人々」/wikipedia/webio「世界宗教用語大事典」